大学での研究生活って、どんな感じ?
中学3年生対象に、大阪大学の先生のご講演がありました。
大阪大学大学院情報科学研究科 准教授の小泉佑揮先生です。
先生の研究領域はインターネット上のプライバシー保護で、情報漏洩とその対応についてまず簡単にご説明いただきました。
通信内容の傍受はさほど簡単ではないようですが、情報の「発信元」と「宛先」は比較的盗み見しやすいようです。それでもその宛先が「特定の疾病を専門に治療する病院」などであれば、かなり重大なことが第三者に分かってしまうことになります。流れている情報を、いわば何重にも包装して保護する技術が確立しているそうですが、こういう世界は「これで完全に解決」という事態はきっとなかなか来ないのでしょうね。
その後、大学院での研究活動について具体的に教えていただきました。世界最高峰の学術誌では、論文の採択率は2割にも満たないそうですが、「諦めず改善を続けている」と研究者の姿勢を示していただきました。修士課程の院生さんでも世界レベルの学術誌に論文が載り「いざ海外出張!」となることもあるそうで、聞いていた中3生たちも夢があると感じたのではないでしょうか。
まだ中学生ということもあり、将来の方向性がはっきりしていない生徒も多くいると思いますが、この段階でいろいろな可能性に触れることで、きっかけをつかんでくれる生徒が少しずつでよいので出てきてくれればと願うばかりです。