2024年6月20日木曜日

実習生たち、背で語る

センパイからセンセーになる日々。

今年も優秀な卒業生が二人、母校の教壇に帰ってきてくれました。

(うちの学校の教室、実は教壇はないんですけれども)

 6月14日から教育実習が始まっています。


二人とも、実習生とは思えぬ堂々たる授業ぶりです。

準備したことを伝えることにただ追われるのではなく、

目の前の生徒たちとコミュニケーションをとるということに自覚的で、

聞き手をよく引きつける空間を作れていました。お見事。


大学の外国語学部で外国人への日本語教育を専門的に学んでいるSさんは、

すでに就職が決まっているとのこと。おめでとうございます!

国際的な企業で、海外から日本にやってきた社員の方を

サポートするセクションがあるのだそうで、

大学での学びを大いに活かせそうです。


大学で外国語を学ぶなかでむしろ母語を学ぶ重要性に目覚め、

どんなことを学ぶのにも、まずは「書いてあることをきちんと読む」力が

絶対に欠かせないと感じ、国語の教員免許を取ろうと思い定めました。


本校での実習では、中1の現代文を担当しています。

「聞いている人たちは何が分かっていないか」を

見定めるのが難しく、かつ重要なところだという気付きを得ました。

まさにそれが教員の仕事の決定的な部分を占めると私も思います。


みんな挙手してくれる、という中1の様子を語るSさんを

ちょっと羨ましそうに見たのは、中2の英語で実習をしているTさん。


彼女は大学で小学校教育を専門に学んでおり、

いまも小学校の先生を目指して採用試験に奮闘中です。

現在、小学校でも英語教育が重視されていることを

ひしひしと感じ、中学高校英語の教員免許も取得しようと

思い立ったということです。


いまやグローバル人材を育てる原点は

小学校にあり、ということになっているわけですね。

時代は変わりました。


すでに小学校での教育実習も体験しているTさんは、

授業中での発言に慎重になりがちな本校の中学2年生を

どう「ノセる」かに心を砕いているようです。

先を争って手を上げる小学生とは、だいぶ様子は違うでしょうからね。

まあ、金蘭の生徒たちもいわゆるお年頃ですし……。



二人とも、自分の思い描く将来に今の実習をしっかり関係づけて、

意義深い学びの手応えを得ながら

母校で過ごす日々を楽しんでくれている様子です。

実習生はそこまで具体的な身の上話もしてないかもしれませんが、

志高い実習生の背中は、既に色々なことを生徒に伝えているはずです。