こんにちは、金蘭千里です。
全国の学校と同様、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、本校も3月2日(月)から休校に入っています。
ニュース報道によりますと、休校中の児童・生徒たちについて
(1)昼夜逆転など生活リズムが崩れてしまう
(2)学習に十分に取り組めなくなってしまう
(3)休校の主旨をはき違えて子供達同士で外出してしまう
などの問題が起こっているようです。
しかし、金蘭千里ではそのような心配はありません。
なぜなら、金蘭千里はオンライン授業を展開しているからです。
しかも、1日1回連絡させるとか、一部の授業だけ課題を与えるとか、ではなく
朝終礼も含め、原則全授業を時間通りかつ時間割どおりオンラインで展開する
(そして、毎日の生活学習状況を報告させる)
という徹底的な取り組みです。
このような取り組みが可能になったのは、ここ数年ICT環境を整え、今年度からは(高2以下)全生徒(ご家庭)にiPadを購入いただき、ICTを利用した授業を展開していたからです。
特に、Classiなどの学校支援サービスや、ロイロノートなどの授業支援ソフトを導入していたことも幸いしていました。
具体的には毎朝所定の時間になると生徒は自宅からClassiにアクセスし、担任から「朝礼」として連絡事項の配信(「見ました」を時間内に押すことで出席確認)、その日の授業担当からの連絡の配信を受けます。また、毎日の生活学習状況もClassiで報告します。
そして各時間が開始されると、授業担当が課題を配信(「見ました」を時間内に押すことで出席確認)します。
各授業担当の授業スタイルはさまざまで
●課題を配信する(プリント等をClassi添付ファイルで配信したり、ロイロノートで配信したり)
ことは最低限必須となっており
●課題を配信して提出させる(Classi添付ファイルで送らせたり、ロイロノートで提出させたり)
●関連するサイトや動画やClassi学習動画を見させる
などといった取り組みをする教員もいれば
○動画を撮影して限定配信する(You Tuberデビュー!)
○双方向音声動画リアルタイムコミュニケーションソフトの試験運用に取り組む
などといった上級編に取り組む教員もおります。
それぞれやり方は違いますが、皆が
「生徒達が学習の機会を失うことがないようにしたい」と考えて各自工夫して配信しています。
実際3月2日(月)の午前中に全体研修(上記●まで)を実演を交えて行い、その後教科研修でアイデアを交換した後、3日(火)4日(水)からほとんどの授業の配信がはじまり、本日3月5日(木)からは全授業正式開始となっております。普段Classiやロイロを使っていなかった先生も使っており、先生方の中には「この年齢になってICTの活用技能が向上する機会があってよかった!」とおっしゃる先生もおられます。また、教員間でのフォローや情報交換も活発に行われています。
「必要にかられる」ということは何かを上達させる大きな条件なんだと実感させられます。
また、きちんとリアルタイムで配信を行うなど一定の条件を満たした教員にはテレワーク(在宅勤務)も認められたり、時差出勤を促すため校舎の閉鎖時間も通常より早くするなど、社会全体の感染拡大防止にどう協力できるか、学園全体で模索しています。
最後に、この「バーチャル金蘭千里」について現代文の授業でロイロノートで提出させた高校2年生のコメントを抜粋します。
※※※以下引用※※※
・緊張する。Classiとロイロノートの通知に気づかなかったらと思うとゾッとする。
・新鮮味があって面白いです。けど学校行きたいです。
・結構正規の授業の再現に近い感じがしてて凄い。
・画面を長い間見ることになるので目が疲れる。提出状況も一目瞭然なので緊張感はある。
・いつものようにただ先生の話を聴くだけでなく、自分自身が課題に取り組むことが多く、それを提出し、訂正していただけるので、アウトプット力がつく良い機会のように思う(特に数学)
・体調が悪くても授業を休まずにしっかり受けることができるのでいいと思う。
・周りの学校でやっているところがないのですごいと思う。
・金蘭千里は最先端のものを常に取り入れているなと思った。
・台風とかで休校になったときにもこのシステムをつかえそう。
・急に休校決まったのに対応して授業を行ってくれているので感謝しています。
・家にいる妹も暇なのでたまに3人で授業を受けています。
・授業受けてるのに兄が妨害してくるのが悩み。
・寝てても誰も起こしてくれないのが怖い。いつか寝てて授業すっぽかしそう。
・やってみて分かったが家でやっても学校でやっても自分の学習量は一緒だった。
・家でも普段の授業通りの日程で動けるのはとてもいいと思う。
・いざ休校になってみてiPadを買ってよかったと思うようになった。
・家の方が楽でいいかな。パジャマで授業受けれるし、通学しなくていいし。けどやっぱ授業に行く方が楽しい。
・思っていた以上に違和感のない授業が展開されているのがすごいと思った。
・課題をやらなければならないので結構忙しい。
・早起きでき、勉強でき、充実した一日になり嬉しかったです。
・授業よりも質問しやすい。
・1日中家にいるので体調悪くなる気がする。
・最初は「授業あるんかよっ」て思ったけど、生活リズム崩れへんし、何もしないより全然いいと思う。
・ネットワークの問題で繋がりにくいときもあって若干受けにくいのが難点だけど、自分のペースで学習できるのはいいと思う。
・授業の中で何度もClassi見てロイロに行くという作業をしないといけないので少しめんどくさい。
・iPad授業がなかったら絶対だらけてたのでありがたいです。
・学校までの通学時間がないので楽、でも学校に行きたい。
・担任、親から「この休みはチャンス。勉強をがんばった人は伸びるし、サボれば落ちる」と言われ、本当にその通りだと思い、今のところ頑張っている。Classiの学習記録もあり、ランキングで他の人がどれだけ勉強したかを見ることができるので、自分の負けず嫌いな面も発揮され、この先も今の調子で勉強を続けられそう。
・みんなに会いたいし寂しいし、部活したい部活。
・初日から寝坊して先生から電話がかかってきた。
・画面見る時間が増えたので目が疲れるのだけが唯一大変。
・普段よりハードワークです。弟たちの分も昼ご飯を作って食べるのを40分でしないといけないので。
・私はついていくのに必死。年配の先生達も使えてるのに感激。
・4月から学校行くのが面倒臭くなりそうで怖い。
・金蘭千里の柔軟な対応力に驚きました。今の時代に一番大事なものだと思います。
・みんなと話せなかったり、ウェーイ系の授業がないのが寂しいです。あともっと部活したかった!
・こんな形で授業を受けるとは全く想像もつかなかったが、これをすぐに実行に移せたのはすごいと思った。
・目的が勉強だけなら将来学校はなくなるかもしれない。でも学校の目的は人格形成にも重きを置いているから結局はなくならないと思う。コミュニケーション大事。
・外にも出られない状況なのでこの企画がなかったら心がポキッと折れてたかも。
※※※以上引用※※※
皆、この状況に対応して楽しもうとしているようですが、やはり
リアルの学校でのリアルのコミュニケーションも求めているようです。
今回の休校は金蘭千里だけでなく全国で「学校」ひいては「教育」の意味を問うものであったように思いますが、金蘭千里はこれからも生徒に対して出来ることは何かについて、いわば「走りながら考える」所存です。
国難かもしれない現在、皆で知恵を出し合って、この状況を乗り切って行ければよいですね。
状況が状況ですので、みなさま、本当に、くれぐれもご自愛下さい。