2018年8月29日水曜日

病理医体験セミナー

こんにちは、金蘭千里です。

金蘭千里では後期サマーコースも終盤にさしかかり、残るは課題テストと高3対象の模試になりました。夏休みの勉強の成果を発揮してほしいですね!

さて、夏期休業日中の8月18日(土)に、本校で主に医学部志望者を対象とした『病理医セミナー』が開催されました。今年で開催が3回目となり、大阪大学医学部病態病理学教授の森井英一先生、順天堂大学医学部練馬病院の小倉加奈子先生をはじめ、多くの現場の病理医の先生方の協力を得て、1日がかりの本格的な講座を開催することができました。

今回のセミナーの目的は以下の3つです。
①病理医の仕事を知ること
②医師の診断の手順や方法は、日常におけるモノの見方と共通点があることを知ること
③わかりやすく「伝える」という方法を考えていくこと


まず、森井教授から「病理医と病理診断について」という題目で、日本に約2300人しかいない病理専門医のお仕事について講義していただきました。

大阪大学医学部教授 森井先生の講義

病理医とは、どのような病気を患っているかを見極めるエキスパートで、肉眼あるいは顕微鏡で、疾患部の性状や細胞、組織の様子を見て診断をします。病理診断の必要性や役割をわかりやすく教えていただき、チーム医療の中でも重要な責任のある仕事の1つであることを、生徒は学びました。


次に、小倉先生から「身のまわりのものを診断してみる」という題目で講義をしていただきました。
健康な細胞とがん細胞の違いなど、専門的な知識はもちろんのこと、顕微鏡で見たときの診断方法などを教えていただきました。また、病理医の実情についても教えていただきました。病理医は、2016年にTOKIOの長瀬智也さんが主演を演じたドラマ「フラジャイル」で演じられたり、女優の芦田愛菜さんが将来の夢にあげた職業ということもあり、日本でも少しずつ認知度が上がっている職業です。しかし実際は、専門医の中で最も人数が不足しており、平均年齢も他と比較すると高い職業でもあります。今後、このスペシャリストに新しくなる人がさらに減ってしまうと、これからの日本のがん治療に多大な影響を及ぼすのではないか、と考えられています。

小倉先生の講義

さて、病理診断は「類推する力が大事」ということで、身の回りのモノを使って、みんなで実践をしました!
細胞の代わりに、似ている野菜を使ってのグループワークです。なんと、教師チームも参加です!(大人の意地として、手加減しません。本気モードです。

グループワーク(野菜の診断)

各野菜の違いを診断した結果を発表する時間になりました。時折、先生方や生徒から鋭い質問が投げかけられ、発表者は浮き足立つこともありましたが、どのグループもわかりやすく工夫して発表していました。

野菜の診断結果の発表

次に、先ほどの講義内容をふまえて、大腸腫瘍の悪性度合いの診断を行いました。

グループワーク(癌細胞の診断)


顕微鏡を用いて、どの組織まで癌細胞が入り込んでいるかを見たり、内視鏡もしくは手術どちらによって切除された組織なのか、を観察することで診断するのですが、これが野菜の診断に比べて非常に難しく、生徒チームも教師チームも苦戦していました!しかし、小倉先生や順天堂大学付属病院からTA(ティーチングアシスタント)として来ていただいた病理医の先生方にアドバイスをいただいたことで、理解を深めました。

癌細胞の診断の結果発表

各班が作ったポスター
最後に、素晴らしい発表をしたグループの生徒に「こわいもの知らずの病理学講義」という本が贈られました。また、参加者全員に、病理医体験セミナ―修了証が渡され、充実した病理医体験セミナーを過ごすことができました。

医療従事者の方と直に接することで、具体的にイメージができ、意識を高めることができたのではないかと思います。今回のセミナーを通して、医者になった自分を想像しモチベーションを高め、学業に励んでほしいと願っています。

本日もブログにお越しくださり、ありがとうございました。