来てくださったのは、広報担当領事ブルック・スペルマンさんです。
講演会に先立ち、生徒は公民の授業を通してアメリカについての学習を終えていました。
お話は以下の流れで進みました。
Ⅰ GLOBAL CITIZEN になるためには
①be curious
好奇心を持ちましょう
②take risks
恐れずに挑戦すること、違いを恐れずに意見を言いましょう
③ take advantage of opportunities
機会(チャンス)を見逃さずに大切にしよう
④find a role model
理想となる人(メンター)を見つけましょう。
それは親だったり友人だったり、身近な人で構いません。
⑤ have fun !
趣味や、個人的関心などをもって楽しみましょう。
勉強と遊びのバランスをもつことが大切です。
Ⅱ STUDY ABROAD 海外留学がもたらすもの
①broadens your horizons
視野を広げることができます。
世界を知ることで、海外の仕事や文化などを知ることができます。
② teaches you adaptability
適応力が培われます。
留学経験を通して得られたその力は、帰国後にも活かせます。
③ gives you a network of friends
友人のネットワークを広げることができます。
Ⅲ アメリカ留学を特にオススメする理由
①diversity 多様性
人種の坩堝であるアメリカで学ぶことは、多様性の中に身を置くことを意味します。
② flexibility
学校のカリキュラムが多用で、柔軟にプログラムを組み合わせることができます。
③ quality
critical thinking(批判的思考能力)を鍛える講座など、質の高い授業を受けることができます。
講演はパワーポイントを用いながら、ブルックマンさんがゆっくりと英語でお話を進めてくださいました。
ときおり英語科の先生の補足説明が入りながら、生徒は必死に話に食らいつこうとしていました。
その後の質問タイムでは色々な質問が生徒から投げかけられました。
Q この仕事からなにを学びましたか?
「母国を離れることで、逆に母国のことを知ることができました。」
Q 日本語は話せますか?
「少し話せます。」(本人は少しとおっしゃっていましたが、日本語・中国語・フランス語話せるそうです!)
Q 好きな日本料理はなんですか?
「納豆以外は好きです。特に刺身、天ぷらがすきです。」
Q 言語を学ぶ上で大切なことは?
「言語を学ぶことはその言葉を話す人々の文化を学ぶことです。ですから言葉だけを学ぼうとするのではなく、その国の文化を知ろうとしてください。」
Q 日米の違いはなんですか?
「色々なものの「大きさ」が違います。ビル、車、食べ物などなど。 日本は島国で、アメリカは大陸であることが原因でしょうか。」
Q もっとも素晴らしかった体験は?
「金沢でのホームステイは毎日が発見で、新しい世界を見た経験でした。」
講演を聴きながらメモをとっていた生徒達。
貴重な学びの場を与えられた後は、体験ノートに感想をしたためます。
【生徒の感想①】
アメリカ総領事館から、スペルマン領事にお越しいただき、様々なお話を伺いました。伺ったお話を大きく3つに分けると、1つ目は、世界で活躍する人になるために必要なことについてで、スペルマンさんは、好奇心を持つこと、人との違いを表現すること、好機を逃さないこと、理想となる人・尊敬する人を見つけること、趣味などの楽しみを持つことが大切だとおっしゃっていました。
2つ目は、海外留学のメリットについてで、3つ目は、とりわけアメリカ留学のメリットのお話でした。
スペルマンさんのお話は、要点がまとめてあって、とても分かりやすく、無駄のないものでした。スペルマンさんは、アメリカ留学のメリットのうちの一つで、教育のクオリティについても紹介されていたため、この素晴らしい講演もアメリカでの高等教育の賜なのかな、と思いました。
また、スペルマンさんは、言語を学ぶことと、文化を学ぶことは直結しているともおっしゃっていました。
日本にいながら、他の国の文化を学ぶことはなかなか出来ませんが、海外留学ならば、言語と文化を同時に学ぶことが出来るので、外国語の上達が早いのもうなずけます。
スペルマンさんのお話を聞いて、留学に少し興味を持ちました。
【生徒の感想②】
今回の講演で、ブルック・スペルマンさんは、将来世界を相手に活躍するための術を教えてくれた。その一つとして留学を挙げられ、中でもアメリカへの留学がいいらしい。
アメリカの大学では、自分に興味を持ったことや、学びたいことがあれば、それに沿ったカリキュラムを自分でつくることができ、なんと二つの専門を同時に行う人もいるらしい。自分がやりたいことを、やりたい分だけ修得できるなんて最高じゃないかと思った。また、自分がやってみたくても、才能がまったくなかったらどうしよう、という心配なしに、とりあえずやってみようと思える気軽さが感じられる。そうした中で、自分に一番合った職業につけたらすばらしいことだと思った。
次にアメリカの教育で重要なのが、〝critical〟(批判的であること)らしい。批判といっても、悪い意味ではなく、感情に流されず、論理的思考で議論することである。一時間目に基礎を教えられ、次の授業は生徒だけで意見を出し合い、最後の授業でスピーチという大学もあるらしい。私は、小学校のときから、友達と議論することが好きだったが、そのときは、自分の意見が通ったときや、反対意見が出てギャーギャー言い合うのが楽しかったからで、論理的ではあまりなかった気がする。だから、基礎をしっかり学んだうえで、レベルの高い倫理的な議論をしてみたいと思った。
また、留学することは前から決めていたが、今回の講演会で、留学のメリットや具体的なことをよく知ることができ、いい体験となった。
ブルックマンさんの温かいお人柄に触れ、大いに刺激を受けた講演会でした。