2015年12月11日金曜日

大きく器を広げるために

こんにちは。金蘭千里中学校・高等学校です。

このブログをごらんの小学校6年生のみなさんは、
いよいよ追い込みというところでしょうか。
本番のその時も意識されてきて、
緊張感も高まっているころかと思います。

同様に、本校の高校3年生も大学入試対策に
没頭していて、良い顔になっています。
まだまだ足りないところもたくさんあるし、
切実に目指している目標だけに、
プレッシャーも感じる日々です。
クラスメートと励まし合いながら、
各々の立てた目標を引き受けて、頑張っています。

◇◆

この高3の面々も、つい秋口までは、
文化祭(本校では「高中祭」と呼びます)の準備に
たいそう熱心でした。
ほとんどのクラスが講堂での発表を選択し、
演劇や影絵、女装ミスコン(!)など、
めいめいで創意工夫を凝らしました。

高3の舞台「アラジン」の冒頭
舞台を立体的に使う演出も
本番でのパフォーマンスの質は
決して「受験の合間でやったこと」という雰囲気の
いい加減なものではなく、それだけに、

「こんなにギリギリまで高3を行事に参加させて大丈夫なのか」

というご心配の声も、見学者の方から届きました。

改革に着手したばかりの本校のこと、
学業とそれ以外の行事ごとのバランスについては、
まだ完全に「見切った」とは言えないのが正直なところです。

ただ、金蘭千里は、

「学校は、勉強だけ教えればいいわけではない」

という、誰もが頷く大原則を、
きれい事には終わらせたくないと本気で考えています。
傍で見ていて安心したいのであれば、
早々に受験生を行事から閉め出して、
ひたすら受験勉強に追い込めば済む話で、
率直に言ってしまえば、その方が教職員もラクなのです。

できるだけギリギリまで、在校生にあらゆる行事に
参加してもらおうとしている理由は、

「一つのことだけやっている大人などこの世にいない」

という事実に尽きます。
たとえ専門職と呼ばれるような仕事に就いても、
組織に属すれば色々な役割を並行して当てられるのが
普通のことですし、職場の外に、地域や家庭のなかでも
色々なことをこなす人も少なくありません。
得意な分野を持つことは誰にとっても大切ですが、
「自分にはこれしかできない」と、
頼まれごとをえり好みするようでは、
活躍できる人材にはなれません。

「切りひらく覇気・引きうける意気」

これが、本校の50周年改革からの教育コンセプトです。
周りの人と手を携えながらパワフルに役目を果たし、
みんなを驚かせるような大人物を育てようとしているからこそ、
生徒に多面的な負荷をかけようと知恵を絞っているのです。
大学入試という切実なものを抱える時期なればこそ、
「それ以外のこと」も同時に抱えながらどのように
やり抜くかを考える、大変よい機会にもなるのです。

◇◆

心意気だけ言い募るだけでは足りませんね。
本校生に学習とそれ以外の活動の
バランスを考えさせる切り札として、
学習記録ノート」があります。

もちろん、高中祭間近でもこの記録をしっかりと
付け続け、スケジュールが滞っていないかを確認します。
高3のあるクラスの記録を覗いてみましょう。
彼らは、高中祭間際、ちゃんと勉強できていたのでしょうか。
一週間の合計学習時間の平均を以下に示します。

 9/7~9/13   40.2時間
 9/14~9/20  40.6時間
 9/21~9/27  42.0時間
 9/26~10/4  43.3時間
 10/5~10/11  44.8時間
この時間は、授業を受けている時間などは含みません。
机に向かって自学自習をしている時間だけのカウントです。

高中祭本番は9/27でした。
夏休み明けから準備が忙しかったと思いますが、
クラスの週あたり平均はなんとか40時間をキープしています。
ふつうに学校がある日々の中、文化祭の準備と並行しながら、
1日あたりほぼ6時間の学習時間を、
彼らは確保し続けました。
クラスの平均ですから、一部の生徒は体調不良だったり、
ご家族との用事が入ったりもしたことでしょう。
そんな中、受験生としてはべったり一日を注ぎ込んだという
スコアではないかもしれませんが、決して手は抜いていないと
評価いただけると思います。
(もちろんこの時期も毎日20分テストがあります)

センター試験も間近のこの季節になりますと、
週あたり学習時間の平均は45時間を超えてきます。
もちろん、授業の中でも入試即応の演習が
ひしめいていますから、これも合わせれば
そうとうな時間を使えていると思います。

◇◆

また、高校3年生の「学習記録ノート」には、
こんなコメントも寄せられていました。

 ■高中祭が成功したかどうかも大事だけど、
  高中祭の準備と勉強をどちらもおろそかにせず
  両立させようと努力したことも大事だと思う。
  勉強が忙しい中、みんな本当に頑張ってくれました。すごい。

生徒全員が、ここまで私たちのイメージ通りに
受け止めているとは限りませんが、
ここまで明瞭な言葉にしてくれた生徒が
一人いるということは、同じことを黙って
感じてくれている生徒が、割とたくさん
いるのだろうと想像します。

敢えてギリギリまで行事にも参加してもらうことで、
この生徒は友人への敬意を新たにし、
いっそう自己研鑽に励んでくれるようになりました。
学校という場は、こうでなくちゃ。
私たちは、そう考えています。

のびのびと創意工夫に励む生徒たちの背中を、
授業や20分テストや学習記録ノートでしっかり支えています。
ここまでできる学校は、金蘭千里しかありません。

受験勉強、苦しいことも多いかと思います。
でも、本当は、頑張って成果をあげることは、楽しいことです。
手応えのある楽しさを、ぜひ金蘭千里で満喫してください。